中国の見どころは、必ずしも発展著しい大都市や、30にのぼる世界遺産だけではありません。中国全土それぞれのエリア・街に独特の個性があり、たとえ有名な観光スポットであっても、見逃されがちなポイントは数多くあるのです。知って得する観光情報はこちらから!
世界遺産:黄龍
(10.02.03)
黄龍五彩池
所在地
:
四川省
中国四川省の北部、岷山の麓にある「黄龍」は、その神秘的な景観から、この世の仙境と呼ばれ、世界自然遺産にも指定されています。
一年中雪に覆われた岷山山脈の主峰、雪宝頂(標高5,588m)は、チベット族の伝説の中で神山と崇められています。雪宝頂から流れ出す雪解け水は、高山湿原に生命を与えながら、麓の渓谷-黄龍溝まで自然の旅を続けます。
黄龍でもっとも人目を引く景勝地、黄龍彩池群。8群、2300の湖沼群は、数十㎡~数㎡と大きさもさまざまで、下から見上げると、傾斜がかった地形に棚田状の彩池が連なっているのがわかります。池中の石灰質(炭酸カルシウム)が長い時間をかけ堆積し、凝固した石灰華(せっかいか)となり、この地形が作られました。彩池群の中でも五彩池は、日光の変化で、水面がさまざまな色に変化することから、「五彩池」と呼ばれています。
また、黄龍古寺の近くの黄龍洞では、水の侵食によって作り出された鍾乳石、石筍(せきじゅん)の自然の芸術を愉しむことができます。中国最大の洞窟、黄龍洞は、中国氷河期最古の天然鍾乳洞でもあります。
五彩池から溢れ出す水は、薄いベールで覆うように石灰華の段丘を流れ落ち、黄龍のもう一つの景観を形作っています。また、全長2.5km、幅30~170mの傾斜面は、日光の反射を受け黄色に輝き、幻想的な情景を作り出しています。
黄龍彩池群の地形は、水の浸食を受けた石灰岩により形成されました。このカルスト地形は、中国国内でも広範囲に存在しますが、その大部分が、雲南、貴州、四川、広西省に集中しています。しかし、黄龍彩池群のように大規模なカルスト地形は、世界的にも稀で、ここでしか見られません。
古くからチベット族は、黄龍を神聖な土地として崇め、雪宝頂を「神山」、黄龍溝を「神水」と呼び崇拝してきました。また、毎年陰暦6月15日前後になると、現地のチベット族だけでなく遠方からも、数多くの参拝者が訪れます。雪宝頂の参拝は、厳冬の季節であっても変わりません。
調査によると、黄龍では、毎年3mずつ石灰華の堆積が続いており、今なお自然の成長を続けているそうです。
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